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フィースマンの太陽熱集熱器の特徴

沸騰熱でヒートパイプが発熱する原理

Viessmann(フィースマン)社の太陽熱集熱器は、真空管ヒートパイプと呼ばれる全く異なった方式です。 ガラスで出来た真空管の中にヒートパイプと呼ばれる銅管と集熱板が納められています。 ただし、真空管の内部に水は循環していません。 真空管内部の集熱板が吸収した熱は、まずヒートパイプに伝わります。 そして、ヒートパイプ内に入った10cc の少量の液体が沸騰します。 蒸気はヒートパイプ上部のコンデンサ部に集まり、コンデンサ部が高温に発熱し、最高で140℃まで達します。 火箸のように熱くなったコンデンサ部に別のブライン(又は水)の循環ラインが取り囲み高温のブライン(又は水)が作り出されます。

ヒートパイプの発熱原理

高い温度の温水が取れるメリット

水を直接太陽熱で温めるのではなく、ヒートパイプ内部の少量の液体が沸騰する原理を利用するので、高い温度の温水が取り出せます。 例えば、夏は容易に90℃の温水が取り出せることで、吸収式冷凍機と組み合わせてソーラークーリングと呼ばれる冷房に使用できます。 また、高い温度の温水はいうまでもなく熱量が豊富なため、タンク容量を上回る量の温水が使用可能で、シャワーやお風呂などに存分に使用することができます。 またプールや温浴施設など大規模施設にも大きな力を発揮し、省エネルギー効果を生み出します。

真空管と青色集熱板

集熱部である、ヒートパイプと集熱板がすっぽりと真空管に覆われているため、外気との熱伝導が遮断される構造になっています。 このため、冬の外気温度が低い条件でも、集熱部は温度が下がらず確実に温水が取れ、高い能力が発揮されるのです。 ガラス管上部と金属の蓋は特許技術で溶着されていて、真空が解けることはありません。

また、集熱板は集熱能力が高く熱の反射が少ない、特殊な青色のチタニウムコーティングを施していて、高い熱吸収率を実現します。

平板式集熱器との違い

従来の平板式集熱器は、通水式といってガラスカバーの下に集熱板があり、その下に水の配管が配置されています。 底部には熱が逃げないように断熱材が敷かれています。パネル内の配管の水を直接太陽熱で温める仕組みです。 この方式では、冬の外気温度が低い条件では、とても温まりにくいという難点がありました。

真空管ヒートパイプ方式の集熱器は平板式の弱点を克服し冬でも温水を取り出せます。

平板式集熱器と構造
真空管ヒートパイプ方式

効率の比較

平板式と真空管ヒートパイプ方式の集熱器の効率を比較すると、外気温度が低い状態になればなるほど、真空管ヒートパイプ方式の集熱器の効率が高く維持されているのが分かります。 それゆえ、冬でも確実に温水が作れるのです。

フィースマン社平板式と真空管ヒートパイプ式集熱器の効率比較

軽量で建物への負担が小さい

真空管部には水が循環していないため、一本ずつの真空管は軽量です。1セット30本の真空管タイプで75kg、20本の真空管タイプで50kgと軽量となっていて、ヘッダ部の循環水を合わせても各タイプ+1kgとなる程度です。 このため、建物への負担が小さく、既存の建物への取付けや、古い集熱器のリニューアルにも最適です。

真空管は、ガラスの真空管と金属の蓋が特殊な技術で溶着されていて(Viessmann 社特許)真空が解けない構造となっています。 またガラスの強度も十分で、ひょうやあられで破損しないようになっています。 ただし、降雪の場合は、50cm以上の場合除雪が必要です。

1本ごとの交換が容易に可能

1 本の真空管が破損したり真空が解けたりした場合でも、残りの真空管は機能しているため、能力が極端に低下する心配がありません。 また真空管はヘッダ部に差し込んでいるだけなので、真空管を固定しているバンドをドライバーで緩め、電球を取り換えるように簡単に交換することができます。 さらに、真空管の表面は汚れがつきにくくなっていて、清掃は不要で手間がかかりません。

優れたデザイン

ガラスと青い集熱板という未来的なデザインによって、Viessmann社の太陽熱集熱器は、先進的な建築の意匠や、省エネルギー性のアピールにもうまく融合します。 しかも、水平設置や垂直設置も可能なため、建物の構造にも柔軟に適合します。 雪が多い地域では壁面設置することで、降雪のリスクを回避できますし、屋上に水平設置すれば周囲からの建物景観を乱すこともありません。 さらに、太陽熱集熱器をひさしのように設置したり、集合住宅のバルコニーに取り付けて個別の住戸に温水供給することもできます。


屋上の水平設置例

屋上の水平設置例

壁面への垂直設置例

集合住宅のバルコニー設置

ヘリオトロープ ドイツ・フライブルク